同じ靴を履いてる

生活について

アド街と事故物件と火照らない季節

安いワインを買い、ネットフリックスで久しぶりに水曜どうでしょうを見る。アド街の時間になったので7チャンネル。本日はなに、お下北じゃん。その20位「駅リニューアル」。まあ開かずの踏切もなくなって、だいぶ町の雰囲気も変わったしね。小田急線地上運行最後の瞬間が流される。踏切に大量の人が押し寄せ、小田急コールをしているのを見て、そっとテレビを消しPCに戻る。いいんです。いいんです。それぞれの想い出だから。それぞれの小田急だから。でも今日は、あれだな。あれなんだよな。これは俺の問題なのですけど、あれだから。豊島園も終わったし、そりゃあまり関係ない。想い出に接続する街のアーカイブが増えたことを喜ぼう。俺は何を言っているのだ。ジャングルリベンジ。どうでしょう、多分10年近くぶりに見たのだけど、やっぱり面白いな。赤ワイン。寝不足の頭に少し酔いが回ってくる。ソファーから降り、ラグの上に寝そべってみる。本日購入したクッションを枕にして。

そのまま寝てしまっていたらしい。時刻を確認すると深夜の1時半過ぎ。日曜日。こんなんで日曜日になってしまっていいのか。まだ土曜日に留まっていたい。何これデジャヴ? しかし寝そべってしまった俺がいけない。寝に入る体勢が寝そべる、なのであるから気づいたら寝てしまうのは当然の結果である。それで後悔するのはまったくお門違いなのだが、俺はベッドで寝たいんだよ。わざわざベッド買ったんだよ。ああダメだ、完全に冴えちゃっている。

深夜に部屋で一人。何もするわけでもなく。咳をしても一人。寂しいのだろうか。そうとも違う。何か満たされない感覚だけがある。女、金、地位、名声、違うよな。あるいは全部か? とりあえず喉が渇いていたので水。水。水かもしれない。どうなんだろう。天井を視ている。そうやって4時過ぎ。ようやっと就寝。

8時前に目を覚ます。睡眠に成功。割にバッチリと目が覚めている。観よう観ようと思っていたホラー映画『事故物件 恐い間取り』を観にピカデリー。朝一番の回はさすがに空いている。映画はぼちぼち。『リング』や『仄暗い水の底から』等でおなじみ中田監督作。この本で映画撮るなら、黒沢清か、白石晃士あたりに撮ってもらったら化けそうな感じはあった。中田監督も嫌いじゃないのだけど。

そんなでもない映画を観た後の新宿は厳しいので地下移動。永福町へ電車で。散髪、散策。日曜天国をタイムフリーで聞きながら。折りたたみ傘を持ってきたが、空は保っている。良い加減に涼しくならねえのかよと空を睨む。天気予報のアプリを見ると、9月15日の最高気温19度とある。一気にか。一気にかよと空を睨む。周りに人がいないことを確認して、割と大きめな声で、一気にかよと叫んだ。でも、早いところ20度前後に落ち着いてくれると嬉しい。夏は好きだが、もうそろそろ飽きている。

16時過ぎ。休日のゴールデンタイム。青空と雨雲の境界にグラデーションがない。夜は降るらしい。今のうちに出ようか。自転車を漕いでも体が火照らない季節が待ち遠しい。すぐそこまできている。